王道のクリスマスソングもいいけれど、毎年同じ音楽に少しだけ物足りなさを感じてしまう…そんな“大人女子”にこそ届けたい、ちょっと人とは違うクリスマスソングたち。街に流れる定番曲をあえて外して選んだのは、耳にした瞬間「これこれ、こんな曲あった!」と懐かしさが込み上げたり、今の自分の気分にそっと寄り添ってくれるような一曲たち。キラキラしすぎない、でも心はちゃんと温かくしてくれる、静かな魔法みたいな音楽を集めました。恋をしている人も、ひとりの夜を楽しみたい人も、頑張った一年を静かに振り返る人も、このランキングの中に“今のあなた”にぴったりなクリスマスがきっと見つかるはず。いつもより少しだけセンスのいい、あなただけのホリデータイムを楽しんでみませんか?
1位|RUN DMC ‘Christmas In Hollis ‘
出典:RUN DMC Official HD Video
もうイケてるかっこよ〜!ただ甘くてロマンチックなだけが、クリスマスじゃない。そう教えてくれるのが、RUN DMCの名曲「Christmas In Hollis」。ニューヨーク・クイーンズのホリスというリアルな街の空気をそのまま運んでくるようなこの一曲は、煌びやかなイルミネーションよりも、もっと人の温度が感じられる“生きたクリスマス”を描いてくれます。七面鳥の匂い、家族の笑い声、ちょっと騒がしいリビング、慌ただしさの中にある安心感。日本にはないクリスマスのあり方を感じさせてくれるラップというスタイルでありながら、描かれているのはとても温かくてクラシックなホリデーの風景なのです。
この曲が特別なのは、いかにもな「クリスマスソング」にありがちな夢見がちな世界ではなく、等身大の人たちの日常に寄り添っているところ。豪華でも完璧でもない、だけど妙にリアルで愛おしい時間。だからこそ聴いていると、自分の思い出の中のクリスマスとも自然に重なって、懐かしさや安心感が胸いっぱいに広がっていきます。ヒップホップに詳しくなくても、気づけば体が揺れてしまうような軽やかなビートと、語りかけるようなフロウ。その心地よさは、寒い夜に暖炉の火を眺めているような、どこか穏やかで優しい余韻を残します。
“おしゃれで、人とはちょっと違うクリスマス”を過ごしたい人にこそ、この曲はぴったり。ワインを片手に、キャンドルを灯しながら、あるいは一人静かに過ごす夜にも、そっと寄り添ってくれる存在です。派手すぎないのに、ちゃんと心に残る。都会的なのに、どこか人間臭くて温かい。だからRUN DMCの「Christmas In Hollis」は、ランキング1位にふさわしい一曲なのです。
2位|宇多田ヒカル ‘Merry Christmas Mr. Lawrence – FYI‘
出典:Hikaru Utada Official Merry Christmas Mr. Lawrence – FYI
クリスマスソングと聞いて思い浮かべる、鈴の音や甘いメロディとはまったく違う場所に、この曲はあります。宇多田ヒカルの「Merry Christmas Mr. Lawrence – FYI」は、静かに心の奥へと入り込んでくるような、凛とした美しさをまとった“特別な冬の一曲”。坂本龍一による名曲「戦場のメリークリスマス」をサンプリングしながら、そこに宇多田ヒカル自身の繊細な感情表現が重なり、原曲とはまったく違う、新しい物語として生まれ変わっています。
この曲が放つのは、華やかさよりも切なさ、賑やかさよりも静けさ。イルミネーションで輝く夜というよりも、ひとりで過ごす帰り道や、深夜の部屋でカーテン越しに眺める街の光のようなイメージが、ゆっくりと広がっていきます。恋をしている人も、していない人も、誰の心にもある“言葉にできない感情”に、そっと触れてくるような音楽。だからこそこの曲は、いかにもなクリスマスソングに馴染めない大人女子の胸に、静かに、でも確実に刺さります。
英詞と日本語が自然に溶け合うこの楽曲は、まるで感情そのものがメロディになったかのよう。聴いているうちに、自分でも気づかなかった想いや、ふと忘れていた記憶がゆっくり浮かび上がってくる不思議な感覚に包まれます。誰かと過ごす夜にも、ひとりの夜にも似合う、けれど“どんな夜”にも寄り添いすぎない、少し距離を保った優しさ。
「大人になった今だからこそ、心に響くクリスマスソング」として、この曲は間違いなく特別な存在。派手ではない。でも、忘れられない。宇多田ヒカルだからこそ表現できた、静かな愛と孤独のバランスを、この冬、ぜひじっくり味わってみてほしい一曲です。
3位|DREAMS COME TRUE ‘WINTER SONG‘
出典:DREAMS COME TRUE Official
「すごい懐かしい!」と思わず声に出してしまう人も多いはず。DREAMS COME TRUEの「WINTER SONG」は、まさに“記憶の引き出し”をそっと開けてくれる冬の名曲です。イントロが流れた瞬間、あの頃の空気、街の匂い、誰かと過ごした時間までもが一気によみがえるような不思議な力を持っています。学生時代に聴いていた人、恋をしていた頃の思い出と重なる人、ただテレビや街中で何度も耳にしていた人。それぞれの人生のワンシーンに、この曲は確かに存在していたはずです。
派手な演出はないのに、心の奥まで真っ直ぐ届くメロディ。吉田美和の声は、あたたかくもあり、切なくもあり、まるで「大丈夫だよ」と優しく抱きしめてくれるようです。恋人との距離を思いながら聴く夜、ひとりの帰り道でふと口ずさむ瞬間、部屋で暖房をつけながらぼんやり流す時間……どんなシチュエーションでも、この曲はなぜかちゃんと“今の気持ち”に寄り添ってくれます。
この曲が愛され続ける理由は、決して時代に流されない“感情のリアルさ”。好きな人を想う気持ち、離れていてもつながっている感覚、不安とぬくもりが入り混じる冬の夜の心。そのすべてが、この一曲にそっと詰め込まれています。
「懐かしい」と感じるのは、その頃の自分が、この曲の中に今も生きているから。大人になった今あらためて聴くと、当時とは違う意味で胸に響くはずです。WINTER SONGは、過去と今を優しく繋ぐ“音楽のタイムマシン”。だから3位でありながら、心の中では何度も1位になってしまう、そんな一曲なのです。
おまけ
3曲に絞りきれないのでここで何曲かご紹介!
1. SWV ‘Christmas Ain’t Christmas‘
出典:SWV Official
2. SnoopDogg ‘Santa Claus Goes Straight To The Ghetto‘
3. TLC ‘Sleigh Ride‘
出典:TLC Official
4. 竹内まりや ‘THE CHRISTMAS SONG (2022 Remaster)‘
出典:竹内まりや Official


